お久しぶりです。
kemper stageが発表されてまぁまぁ時間が経ちましたね。
機能をほぼ削ることなくあの大きさと重さにしたのは本当に素晴らしいことだと思います。思わず買いかけたのですがremoteを持っていたので見送りました。既存ユーザーは非常に悩ましい選択を迫られた事かと思います。

SUAMA
まぁ多分、rackとstageの2個持ちが正義だぞ
ライブ用途かつラインアウトメインでkemperを使うのであれば今から買うのはstageが良いよ、というのは変わらないと思うのですが決してkemper remoteもただの旧製品ではなく、レイアウトなどの面から見たら選択肢である、という事と言うことをこの記事でお伝えできたら良いと思います。
remoteは一応昔は8万くらいしたものですし…
目次
kemper stageと既存の組み合わせの比較
基本的な本体の操作などはほぼ同じですので省略します。あるツマミないツマミがある程度です。
- kemper stageのみ
- kemper stage + パワーアンプ
- kemper rack + kemper remote + パワーアンプ
- ヘッド型kemper + kemper remote


辺りが持ち運んでる組み合わせとしてよく見る感じでしょうか。ラインメインでstageのみという選択肢が取れる様になった事が非常に大きく、荷物が軽くできます。今まではラインメインでもrackとremoteを運ぶ必要がありました。
こう書いているとstage以外の選択肢は弱いんじゃ?って感じが出てきてしまうのですがラインアウトを使わない、使えない会場も出てきます。

SUAMA
キャビ出しがその場の正解になるパターンのやつな。
その場合stageでモニターをキャビネット出力にしてパワーアンプ接続する場合、長い距離を普通のシールドで賄わなくてはならないと言う点は一つ気になるポイントではあります。よほどかっちり配線する現場でもない限り不安要素の塊でしかないですね。5mくらいから音質劣化も気になってきます。
kemper remoteの強み
その点をremoteは割とカバーできていて、接続がイーサネットケーブルでかつ距離による音質劣化が起きず(音のデータをやり取りしている訳ではないので当然)距離も長く引き回せます。remote側に別で電源も必要ありません。
キャノン端子でコネクタ部分に安心感もありますし50m引き回したりできるので大きな会場ではほぼremoteを使う事になりそうです。
軽さ、取り回しをとるならstageでシステムの堅牢さをとるならヘッド型kemper + kemper remoteが良いと思います。

SUAMA
というよりパワーアンプ付きのkemperを選んだ場合remote以外の選択肢はない。
kemper remoteの弱み
運ぶのが面倒くさいです。ひたすらにこれです。
一つの大きなラックケースに収まるならまだしもラックケースと別にkemper remoteを運ぶケースを用意しないといけない訳なので…
機材は限界まで軽いのが正義です。
kemper stage の強み
上記にもありますが主観では現状、リハスタ〜中小規模の会場までに最適な様に感じます。
セッティングの煩わしさがなく非常に快適です。会場について大きな箱を開ける、から始まらないのは本当に強いポイントだと思います。特に小さな会場ですとケース置き場所に困ると言うのはよくある事なので…
逆に言えばそれ以外の部分はノーマルのkemperと一切変わりません。変わらないが故に価格が20万円であると言うことが強みにもなってくると思います。rackタイプremoteを今から別で買うと27万円くらいしますしね。

SUAMA
一言でまとめると可搬性とラフな用途において最強。
kemper stageの弱み
家で使うときにわざわざギター持ったまま下を向いて操作しなくてはならないところは外せないデメリットでしょうか。
PCのエディタを使えば解決するのでは?と思われがちですがリグマネージャーはまぁまぁポンコツでローカル以外のライブラリも読み込んでしまうと動作がだんだん激重になります。DAWなんかと一緒に起動していると気になりがちな動作をしてしまう訳です。
また足元にある機材としては少し強度的な心配が残る液晶とインアウト端子という印象が拭えませんでした。
サイズを考えれば仕方のないところもあるのですがエクスプレッションペダルがついてないのも残念なポイントかもしれません。

よくある質問
Q
なんでそんなremote推しなの?
A
他のスイッチを買ってもMIDIのセッティングがとにかく面倒だからです。なんでもできるMIDIコントローラーを買ったところで結局remoteでやれる以上の事ができません。それならルーパーモードに楽に切り替わるしカクエフェクターのCCも設定せずに済むremoteがスマートな選択肢になります。
Q
kemperを自宅スタジオの録音でしか使わないけどremoteどう?
A
ノイズの都合でPCから離れたい時のリモート操作とと音色の客観的な判断にルーパーが便利です。ただし録音スタートを無線でできる必要があるかも。あとスイッチが少し固めなので靴下状態で踏むと少し踏みづらい。
Q
パワーアンプなしkemper rackだけ持ってるんだけどstageに乗り換えようかremoteを買い足すか迷ってます。
A
パワーアンプ持ってたらremoteでも良いけど重いです。モニターをどうしたいかで決まるかもしれません。余談ではありますがkorg推奨のやり方で、JC120のMIDだけを10にしてキャビシミュONのままモニターアウトからインプットに直刺しする手法があるのですがこれで納得できるようであればstageの方が最終的に荷物が軽くなります。
Q
モニターもラインで送るんだけどどっちがいい?
A
その場合はどっちでも良いです。キャノンケーブルを引き回すのかイーサネットケーブルを引き回すのか、の違いです。
まとめ
書いてみて思ったのですが後発機材というのもあり、ちょっとstageが強すぎる感はありますね。もちろん上述の通り弱点が無い訳では無いのでまだremoteという選択肢が残る訳です。
普段どう使うか、モニターをどうしたいかをスタイルと相談していく感じですね。
もう一度まとめ直すと
- パワーアンプ搭載型を選んだ場合
- 広いステージで配線が長くなる場合
- 自宅からの持ちだし機会が少なく普段はラックマウントしていたい場合
- 屈んで音色エディットしたくないのでstageを選ばない場合
においてremoteを選ぶ価値がまだあります。
迷っている方の参考になれば。それでは!