
SUAMA
機材を買うのって楽しいですよね!
もちろんミュージシャンとしては音を最優先に選ぶべきではあるんですけれどもガジェットとして買い集めるのが楽しい側面も存在するのは事実です。
デザインの良いアンプ、お気に入りの入念にエディットされた音色が入ったデジタルアンプ、妄想を具現化した巨大なエフェクターボードなどのお気に入りの機材をライブや宅録で使って更に楽しい時間を…と思いきや大きなシステムって何かと問題を起こすことがあります。
頑張って持ち込んだもののリハーサルでトラブルに見舞わる、何てことは良くあることです。プロの現場ですらエラー用にサブシステムを構築している人がいるくらい脆いものなのです。
どこか一か所でも接続エラーがあればノイズが乗ったりしてしまいますしね…
この記事では僕がいろいろな経験をしていく中で先輩や恩師に教えてもらったノウハウを共有しつつトラブルやノイズを避けるために気を付けている事やシステムを組む上で重視すると良いポイントをシェアしていこうかと思いますのでよろしければ最後までお付き合いください。
目次
コスパ編
軽いは機材は正義
機材において軽いは正義です。大正義です。僕が機材を買うときに真っ先に見る項目になります。いい音が出るものは重いとあきらめていた時期もあるのですが…
ぶっちゃけ搬入がめんどくさすぎるんですよね。車に積むのすら嫌になります。電車なんてさらに地獄で、笑いながら機材が重いと愚痴が言えるのも最初のうちだけです。
軽さを追求するためにフロアタイプのマルチエフェクターをベースにシステムを組むというのは専門時代の恩師からの教えで、大きなシステムを使っていることを伝えたら「演奏をする前に疲れてしまっては仕方がない、軽量化したシステムでも自分の音を出せるようになりなさい」と諭されたのをよく覚えています。
2020年になりおそらくこのニーズに向けて開発さえたであろう製品がたくさん出てきましたね。単体での音は大きなフル機材にかなわないものの80点~90点の音が出せています。
正直、あれ???こっちで良くない???ってマグナカートを引きまわしながら考えることが増えてきました。試した中で取り分けよかったのはHOTONE / AMPEROですね。
アウトプットの豊富さも良いのですが1408gというのがやはり強すぎます。大型機材を持ち運ぶ場合ケースだけでこれより重い事があります。
なにかサウンドシステムを組むときにそのシステムは1408gのAMPEROよりアドバンテージがあるかどうかで考えると良いかもしれませんね!
安い機材もまた正義
安さもまた正義です。
もちろんプロダクトへの敬意やメーカーの利益というのは非常に大事なものです。大事なんですけども!!!それでも安いにこした事はないんですよね。
破損したときや不調が出た時に簡単に替えが利くかどうかというのも、ものすごく大事な項目だと口酸っぱく叩き込まれました。60万円のビンテージのアンプとか30万円のアンプシミュレーターとか壊れたからまた買おうってなかなかならないですよね?
【1枚】べっ甲ピック レビュー!音は良いけど…?【1550円】の記事でも書きましたが最高の音を出すために割かなくてはいけない時間やお金や手間を考えると
- さっと手に入って
- どこでも安く買えて
- 手軽に納得のいく音が出せる
ということが如何に重要かという事が分かるかと思います。
僕が見てきた中でも、もちろん金の限りを尽くしてシステムを組んでいる人がいないわけではないですがこういう観点からのコスパを重視している人が多いのも事実です。
機材の寿命や耐久性が同程度である場合100点をだせる20万円と80点を出せる5万円どちらが好みかで選ぶと良いかもしれません。
ノイズ編
抜き差ししなくてはならないポイントを減らす
コンパクトエフェクターを多用する場合、シールドやパッチケーブルの抜き差しの頻度が多いと端子を劣化させますしリハーサルや本番当日になってからあれこれやると接続順を間違えたりすることも多いのでボードを組むのが良いですね。
理想としては当日持ち込んでインプットアウトプットをつないで主電源を繋いだら終わり!くらいがちがちに組み込むことです。特にパッチケーブルに関しては動かせば動かすほど故障が早まるので窮屈にならない範囲で動かないようにセッティングしましょう!
月並みではありますがノーマルのボードより耐久性や踏みやすさを考慮するとすのこタイプのボードがおすすめです。
またエフェクターボードで巨大なシステムを組むのはよほどこだわりがない限りデメリットが勝っていく(重い、コスパ悪い、トラブル時原因の特定が難しい)のでボードを組む場合小規模から中規模がおすすめです。
どーーしても大きなボードを組みたい!という方はプロにお願いするのが良いです。めちゃめちゃに高いとは思いますが綺麗にまとめてくれます。(3万は軽くする上にがちがちに組み込まれた巨大ボードは部品やエフェクターの変更も困難です)
トラブルを減らし無用な音瘦せを避けるには構造をシンプルにするのが一番です。ベーシストの方でチューナーとDIオンリーという男前な方を見たときはさすがに驚きましたが…笑
電源を取る個所を減らす
これも非常に重要ですが軽視されていることが多いように感じます。
あちらこちらからとるとノイズも多くなりがちですし抜けたりしてしまう物理的なリスクも大きいです。
壁やタップから電源を取る本数をできるだけ減らし自前のパワーサプライないしラック電源にまとめるのがベストです。ちなみにパワーサプライの安定感は金額とイコールです。ブログとしてはおすすめリンクを貼りたいところですが手持ちの機材と相談し最適なものをご自身で探していただくのがベストです。
空間系のコンパクトや18vの歪みなどどうしてもアダプターなどが増えてしまうのは致し方がない事のですけれどもだからこそ、トラブルやノイズを避けるため電源は無用によくわからない場所からとるべきではないですし自前の機材で管理できると良いです。

SUAMA
ちなみに電源で音が変わるとかそういう宗教には入ってないので勘弁してな
シールドやパッチケーブルは自作しない
ノイズ発生元不動のNo.1。
作りたくなる気持ちは分かります。僕も高校生の頃はシールド自作したら安く済むじゃん!って思ってたんですよ。エフェクターのmodをしてみたりギターの中身を自分でいじくったり…
そういうのってすごく楽しいですし学生のうちはこういうのが楽しみで毎日生きていたといっても過言ではないのですが、ある日気づいてしまったのです…
ハンダ付けってものすごく技術差がでるんですよ。もう雲泥の差です。

SUAMA
日常的に電子工作してる人は自作するのが良いと思う。とにかく楽器並みに修練の必要な作業だよ
専用のリペアマンが雇える人でもない限りシールドやパッチケーブルは買いましょう!
確かに安くはなるんですけどシールドって自作とメーカー製で意外と価格差がないんですよ。ケーブル本体が安くても結局端子を2つ買うことによって多少安い、くらいの値段になってしまいます。(BELDEN8412で試算したところ自作の場合2266円、製品で3938円でした)
この価格差1700円でプロがハンダ付けしてくれた信頼できる製品が買えて長持ちする、というのは非常にありがたい事ですし払う意義のある価格差であると思います。
上記でさんざん述べているコスパについての概念やどこでも買えて安定しているという観点から僕はカナレのシールドをおすすめしています。出したい音が明確にある場合以外最強のシールドです。買いだめしておくとハッピーになれます。
もっとハイグレードなのが良いという方にはQAC-222Gが非常におすすめです。ライブ用途では僕はこれを使っています。こちらも恩師に教えていただいたものでプロの利用者も多く、作りが良いため持ちも良いのであらゆる観点で優れていると言えます。

SUAMA
ソルダーレス系は試したことが無いや。すまん
まとめ
如何だったでしょうか?総括すると
- 軽い
- 安い
- 動作に安定感がある
- ノイズが少ない
- ルーティングがシンプル
- 不要なアナログ接触部分を減らす
という観点でシステムを組む意義をお伝え出来たでしょうか…
こういう事を考えていると全部満たしてるのってフロアマルチしかないんじゃ?って感じになってきますね。実際はそう思いますし世の流れも間違いなくそうなっていってます。
上記のニーズ自体はずっと存在していたのですが技術と品質がようやく追いついてきた、というところでしょうか。AMPROに至ってはギターケースの大きさ次第ではケースに収まってしまいますからね…よほどこだわったシステムでもない限り一家に一台フロアマルチが決定版になりそうです。
それ以外はもう好みとロマンの世界です。
何を使うかは自由ですからね!出したい音のためにあきらめなければならない項目も出てくるかと思います。そういう場合は欲求に素直に機材選定をしましょう。あくまで上記はハッピーにギターライフを送る目安でしかありませんので。
知らなかった!という項目がありましたら幸いです。