
SUAMA
ちょっと長めのエフェクターレビューです。具体的なセッティングについても触れているので是非最後まで見てみて下さい!
shigemori ruby stoneとの出会いは高校生の時になります。なんともミーハーな理由なんですが当時大好きだったギタリスト(うp主さん)が使っていたというだけでほんの少しだけ試奏してノータイムで買ったのを覚えています。
当時は憧れの高いエフェクター買ってやったぜ!くらいの感じで本来の良さに気付くのはその数年後になるわけですが…

画像からもわかる通りアマチュアからプロになるまでの10年ほどメインで使ってきたものなので非常にボロボロです。
普通ずっと同じものを使っていると変化のなさに飽きてしまうものだと思うのですが、shigemori ruby stoneは核のサウンドをどっしりさせたままどんな事にも対応してくれる守備力の高いエフェクターという印象で20台近く歪みペダルをとっかえひっかえしている僕のボードの中で不動のメインの座を獲得しています。
エフェクターは気に入らないと部屋にあるのが邪魔に感じてすぐ売ってしまうのですが、一貫してボードに入る続けているギター人生の中で最も付き合いの長い機材になるわけです…
前置きが長くなってしまいましたが思い出補正を抜きにして現役で使い続けている非常に優秀なペダルですのでサンプルセッティングなんかも添えながらこのペダルへの愛をお伝えしようと思います!

目次
ruby stoneのサウンド傾向
ちまたで言われている通りTS系であるとは思うのですがあくまでTS系の範囲を出ません。ゲイン量は圧倒的にTSより多いですし本来のTSはもう少しサウンドがクリーン寄りで荒々しいのですがruby stoneはかなり綺麗な音です。特にトーンノブが12時以下だとかなりおとなしめなサウンドになりますね。12時以下のセッティングを使うのはテレキャスやストラトなど弦長が長いギターを扱う場合くらいになると思います。
芯がどっしりしているとにかくコシのある音なので抜けすぎに注意したほうが良いくらいだと感じることがあるのですが、耳障りな部分を出さずに存在感を出せるのがとにかく他のパートに受けますね。
40年ツアーやレコーディングをこなしてきたベーシストの恩師にも冗談半分ではありますが今後この歪み以外持ってこなくていいよ(笑)と言われたことすらあるくらいです。カッティングからバッキング、そしてリードまでカバーできるのでおおよそギタリストに求められるものはこの1台で完結します!
楽器屋の売り文句でアンプのようなサウンドとありますが僕はつないだアンプのサウンドの傾向を維持しつつ素直にゲインを稼げるペダルだなと思いました。
ブースターとしての使用
TS系といえばブースターでしょ!となる方もいると思いますし実際そういう動画やレビューもあると思いますが僕はブースターとしての使用はオススメしません。ペダルの傾向として音がかなりミドルに寄ってしまうしゲインとローが連動しているのでゲインを下げすぎたままアンプにつなぐと瘦せるし、上げてつなぐとハウリングのもとになってしまうからです。

SUAMA
ブースターとして使ってる試奏動画とかあるけど、シゲモリのコンプ感足してるだけでサウンドが???ってやつは多いし実使用感もそんな感じ。新しい使い方を知っている人は教えてね
ブースターとして使ってる試奏動画とかあるけど、シゲモリのコンプ感足してるだけでサウンドが???ってやつは多いし実使用感もそんな感じ。新しい使い方を知っている人は教えてね
おそらく後継機のMUSEにBASSノブが付いたのはこのあたりの調節のためなんじゃないか?と思います。単体での利用時にローが出すぎているなと感じることがないので…
カッティング時のセッティング

ゲインはほぼ上げてないですが音が瘦せない範囲まで上げています。アタックに少しサチュレーションがかかるあたりがオススメです!
想定としてこのペダル以外にリードパートがある場合は後段にブースターを入れて置くと事があります。(前段に入れてしまうと後段のこのペダルで歪んだものをさらに再圧縮してしまうので良い音にならないことが多いです。)
このセッティングはfenderのアンプやJC-120で使うことが多いですね。

SUAMA
別にリード用の歪みを持ってるときやドラムの音が大きいときは割とこう使うかな
リード時のセッティング

歪み量は2時過ぎからあまり変わらずコンプレッションされる感覚が足されていく感じです。個人的には不要ですし歪みが深くなる=ノイズも増えてしまうのでここは歪んだサウンドとして最低限の必要な分を稼いだら減らす方向に攻めたセッティングをすることが多いです。必要ならディレイなどで音を広げます。
マーシャルでセッティングする場合トーンを下げてゲインを上げることが多いです。キャビネットの特性的にローが締まって聞こえるのでこの分を補うイメージですね。

SUAMA
マーシャルにフラットとかでなんとなくつなぐと、モソっとした音になりやすいからアン直マーシャルサウンドを意識しつつセッティングすると良い感じになりやすいかも
キャビネットの特性について以下の記事でいう記事で触れているのでよろしければ併せて読んでみてください。
リードとしてこのペダルを使う場合、クリーンからクランチは別ペダルでカバーします。僕はjan rayを使いうことが多いです。
ruby stone premiumとの違い
同系機種ですがサウンドが全然違います。
どちらも所持していて僕はpremiumのほうがオールドな音色に感じました。

アンプライクなサウンドが欲しいならペダルよりアンプを使えばいいじゃないって考えるタイプなのでアンプライクなプレミアムよりもちょうど良い塩梅でアンプとエフェクターの中間的なサウンドで良いとこどりをしているノーマルのruby stoneのほうが僕は好みです。
レスポールを使う方はおそらくruby stone premiumのほうが好みだと思います!ドンズバなロックサウンドが出るイメージですね。
ストラトタイプならノーマルruby stone
レスポールタイプならruby stone premiumを検討してみて下さい!
音作りのちょっとしたコツ
ドライブペダルで歪を作る場合アンプのクリーンをしっかり作りこみペダルをオンにしても聴感上で音量が揃うようにしてからイコライジングしていくというセオリーがありますがこのペダルの場合、ほんの少し音量が上がるくらいのセッティングが良い場合が多いと個人的には思いました。
公式の説明書にも上記手法は書いてありますがruby stoneは基本設計が上品なのでこれからソロ弾くぜ~オラ~って感じのサウンドにはならないんですよね。
上品な感じそのままが良いという方は後段にクリーンブースターを置くレイアウトをオススメします。僕はこの場合アイバニーズのBB9というエフェクターを使っています。
BB9生産が完了してしまったようなので近々代替品を検討する必要がありそうです…
その他個人的に感じる事
ありすぎて書ききれないのですが大きく分けて3点です。
作りが非常に良い
高校生の時などはボードに固定すらせずに放り込んでいましたしライブでもガシガシ踏んでいましたが今日この記事を書くまでに動作不良を起こしたことが無いのです。これって結構すごい事だと思うんですよね。僕は機材を選ぶとき頑丈さや調達のしやすさを重視するのであとから気づいた点ではあるのですが非常に評価の高いポイントになっています。
またシールドのガリなども出たことがないのでなにか秘密でもあるんでしょうかね?ケースは開けたら保証対象外になってしまうので怖くて開けられませんが…
デザインが良い
アルミ削り出しの筐体なので独特の光沢具合です。非常にロマンが詰まっています…写真では伝えきれないのですが筐体の表面にはキルトメイプルのような模様がびっしり入っています。

ノイズが少ない
非常に少ないです。ある意味で一番重宝してるポイントなんですけどレビューとしては地味になりやすいポイントなんですよね…ゲインの総量とノイズの多さはイコールになるのが常なのですがそのバランスを崩してきます。この部分においてこのエフェクターより優れているものを弾いたことが無いです!
ruby stoneのデメリット
僕はあまり感じなかったのですが価格がほかのペダルに比べ高価である事が気になる方が多いようです。この作りでこのサウンドとノイズなら適正価格ではないかな?とは思うのですが安いほうが良いのが人の心理ですよね。

SUAMA
レビューとしては一つくらい悪口を書いておきたいんだけど、悪いところがない
ただ僕のように10年使っていると1~2万のペダルを何個も壊して修理に出すより安上がりだったりするのでいつまで使うかを考えて買うと良いかもしれません。頑丈さや作りに関しては上記の通りです!
まとめ
総評して非常に優秀なペダルなのはお伝え出来たかな?と思います。
動画の撮影環境が整えば動画レビューも記事内に埋め込みたいですね~
どちらかというとサウンドがマーシャル系なのでロック~のフュージョンのプレイヤーにはぴったりかと。ブルース系のギタリストもここぞというソロではまりますしレイヴォーンが好きな方も満足できるかと思います。
2020年はクリーンからクランチのサウンドが流行る兆しがあるので良質な歪みをエフェクターボードで表現したい、という方に是非おすすめです!

SUAMA
ミニボード組むとマルチエフェクターより軽いよ!おすすめ
それでは~