YAMAHA HS5 レビュー。入門機種からの買い替えにも最適です!

3 min
HS5-アイキャッチ
SUAMA

SUAMA

モニタースピーカーを買い替えました。

yamaha-HS5-アイキャッチ

長らくfostex PM0.4nを使っていたのですが少し音が柔らかすぎるというか、硬質なギターサウンドのモニターにあまり向いていないんじゃないかと思い始めたのが始まりで、もう少しフラットなサウンドのモニタースピーカーを、という事で白羽の矢が立ったのがiLoud Micro Monitorでした。

省スペースで高機能なのですが聞かないことには始まらないと思い、試聴に行ったところあまりピンときませんでした。移動しながら制作をする方やノートパソコンなどでミニマムな制作環境の方はこれ以上にないくらいハマる代物だと思うのですが…単純な好みの問題もあったと思います。

HS5正面図

3万円帯を抜けると一気に値段が跳ね上がってしまうので吟味するのが大変だな~今日は見送りか~と思っていたところ、代替品として提案されたのがYAMAHA HS5で非常にフラットで良い音をしていたので即決した訳です。

スピーカーという商品の特性上、非常に主観的なレビューになってしまいますが様々な比較を重ねたうえでYAMAHA HS5を選んだのでデータや感想を交えながらレビューしていきたいと思います。

YAMAHA HS5のスペック

  • パワードモニタースピーカー
  • 周波数特性:54Hz-30kHz
  • コンポーネント:LF=5″コーン/HF=1″ドーム
  • 出力:LF45W/HF25W
  • 入力端子:XLR/PHONE(バランス
  • 消費電力:45w
  • 寸法:170x285x222mm
  • 重量:5.3kg

決め手となったのは3万円の価格帯の中での再生可能な帯域の広さです。ボディの重量感故か小音量でもバランスに優れ、ある程度のリスニング用途にも耐えうる印象です。(ここに関しては主観で申し訳ないですがオーケストラとジャズは良さが引き出せず、ポップスやロックやEDMは気持ちよく聞けました)

iLoud Micro Monitorはある程度の音量まで上げても22kHz程度までしか再生されず、その代わりに下の帯域が45Hz程まで出るのですがそこそこの音量を必要とし、当方の作業環境である6畳ほどの部屋では性能の一部しか発揮できません。

エレキギターやバンドサウンドのモニターをするという意味合いであれば恐らくiLoud Micro Monitorの方が簡単に気持ち良くはなれる印象で、この辺は周波数特性の似ているYAMAHAの同価格帯モニタースピーカーのYAMAHA MSP3にも同じことが言えると思います。

YAMAHA HS5は完成品をイメージしてモニターしていく感じでしょうか。

YAMAHA HS5のサイズ感

競合機種に比べ横幅と奥行が非常にあります。

iLoud Micro Monitorとの比較であれば高さ以外は2倍近くですね。机が狭い方は買い替える必要があるかと思います。机の横幅が120cmを超えるようであれば設置に余裕が出てくるはずです。

設置図

モニター環境の構築

ちょうど良いスピーカースタンド探しが多少難航しましたが無事見つかったのでそちらについては記事を書いていますので気になる方は読んでみて下さい。

試聴時は3万円のスピーカー達の中では一番鳴りに余裕があって、小音量でも立体感が出せていて、そこそこの音量でもバランスが崩れないのが良いな~と感じたのですが自宅での再現ができるか不安な面がありました。試聴ルームはやはり環境がいいですからね…

僕の場合、家具の都合で壁際に設置するほかなく多少ローがボワつきましたが気にならない範囲に収まったのでこれから設置する方は、壁との距離をとった部屋のレイアウトを先に考案しておくとハッピーになれる可能性が高いです。

リアパネルによる補正

そういった環境に対応するためにリアパネルにROOM CONTROLによる500Hz以下の調整機能とHIGH TRIMによる2kHz以上の調整機能がありますが、明確な意思を持って調節できる耳に自信のある方以外はスタンドや設置位置で調節する方が良いと思います。

yamaha-HS5リアパネル

低音があまり出ない?

周波数帯域についてはスペックで触れましたが確かに40Hz以下はきついのかなと思います。トータルとして低音が出ていないというわけではないです。

普段の僕の用途であれば困ることはないのですけど、クラブ向けの音楽を作る方はおそらく別の選択肢かサブウーファーが必要になると思います。あくまで自然な範囲の低音が出ます。

このスピーカー単体ででローがでているな~と思えるノリで適当に作ると間違いなくローが出すぎますので、ウーファーを導入しない場合は完成品をイメージしながらアナライザーなどの補助道具を使うのが丸いでしょう。

fostex PM0.4nのスペックである程度満足していた身としてはHS5の低音でも今までよりだいぶ出ていますし、やはりボディサイズも影響してか、低域がまっすぐ前に飛んでくる感じがします。

コスパについて

巷でコスパについて触れられていますが正直、製品が優秀であることだけは確かですが競合機種に比べて圧倒的に良いかと言われればそうでもないんじゃないか?と思います。

それぞれの機種の強みがありますしね。iLoud Micro MonitorにはBluetooth接続も付いていますから気軽に音楽を楽しむことができますし設置場所に制約を受ける場合、間違いのない選択肢です。

3万円台のモニタースピーカーはそもそもコスパを意識して作られているので、競合はどれも優秀です。何を選んでも予算が許すのであれば後悔はないと思います。

コスパを求めたうえでジャンルを選ばない鳴りでどっしりした音が欲しければYAMAHA HS5で間違いありません!

3か月ほど使ってみた感想

デザインが非常に良く音にも何ら不都合を感じないので良い買い物をしたなと感じます。

音楽系の機材は正直高ければ高いほど良いのでこういった価格で折り合いがつけられる商品があるというのは非常にありがたい事です。

音楽用途で購入したのですが思わぬ副産物としてアニメや映画などの映像作品が以前のスピーカーより楽しめるようになりました。ちゃんとした位置で聞くと劇伴もセリフも立体的に聞こえるのでヘッドホン鑑賞よりテンションが上がります!

まとめ

個人的には電源とパネルが前面にあったらもっと良かったです。ですがウーファーのサイズなどを考えるとやはり背面が正解なのでしょう…

定番と言うだけあって、非常に優等生なイメージで初心者のステップアップにも上級者のサブ環境構築にも非常におすすめの一本です。

少し普段より抽象的なレビューになってしまいましたが、購入の後押しになれれば幸いです。

それでは~

created by Rinker
ヤマハ(YAMAHA)
¥42,560 (2023/06/05 02:45:23時点 Amazon調べ-詳細)

SUAMA

SUAMA

フリーランスのギタリスト。大学を中退後、音楽専門学校に入学。卒業後地道にキャリアを重ねていく中でBTCFXでも収益を上げ2019年に独立開業。作編曲を勉強しながら録音のお仕事とレッスンをしています。各種お問い合わせはページ最下部かページ上部CONTACTからお願いします!

FOLLOW

カテゴリー:
タグ:
関連記事